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Tuesday, May 05, 2009

My 100 Standards(3/100):HERMESのネクタイ

3つ目の愛用品の物語は、エルメスのネクタイである。
私は仕事を始める前から、祖父や父から多くのネクタイを譲り受けてきた。
その中でも、私が最も多くビジネス・シーンで愛用してきたのが、エルメスのネクタイではないだろうか。
このネクタイと私は受け継がれた愛情で結ばれていると言えるかもしれない。

エルメスのネクタイは、私をいつも楽しませてくれるし、他者をも楽しい気分にさせてくれる。
つまり、このネクタイ達は私を自由にしてくれるのだ。
21世紀の現在、ファッションなどを含む文化的価値観は、「かくあるべし」から「こうする」という風に変わってきている。例えば、ネクタイ1つ取ってみても、もはや「お仕着せ」ではなく自ら「選び取る」モノとなったんじゃないだろうか。これを男女の関係に例えるなら、役割分担と義務に縛られた夫婦から、惹かれあい求め合う恋人同士のそれへの変化と似ているようにさえ思える。

エルメスのネクタイ達


この写真のネクタイ達は、私のエルメスコレクションのほんの一部だが、一番今までよく結んできたモノ達である。イルカやシマウマなどの動物柄あり、ペガサスのような想像上の生き物柄あり、汽船柄やスカーフ柄ありと、ホント多様な色彩とデザインによって、私を長年楽しませてくれている。
以前読んだ本の中で、エルメスのネクタイに付加されたデザインには、様々なコンセプトやストーリーが含まれているというテクストを目にしたことがある。それだけ練り上げられたクリエイティブだからこそ、長年飽きが来ないんだろうと、妙に納得もした。

Cool Bizなどによって、特に夏場になるとネクタイを締めないビジネス・パーソンが増加している中、私はこのCommunicationの一部となっているファッション・アイテムを今後も結び続けていくだろう。エルメスのネクタイは自己表現の一部でもあるから。

最後に、エルメスのカタログに記されていたネクタイにまつわるテクストをお届けしよう。
“Why wear a Tie? For pleasure, for wanting to scintillate, for the taste of a challenge, or for the need to attract; but often, too, for the wish to express oneself, to deliver a clear message. That, without doubt, is the best reason, since it's the most eloquent.”
(訳)「ネクタイをする理由は色々。楽しみのため、自分を引き立てるため、気持ちを引き締め、己を鼓舞するため、誰かの目を惹き付けるため、などなど。でもそればかりではありません。ネクタイは自己表現の手段、意志を明確に伝える有用な媒体です。おそらくそれが、ネクタイをする一番の理由。人を納得させる手段として、これに勝るものはありません」

Friday, April 10, 2009

My 100 Standards (1/100):Charvetのクレリックシャツ

さて、私とモノとの100のストーリー。第1回目は、「Charvetのクレリックシャツ」との物語。

私がこのシャツの存在を知ったのは、ある書籍でフランスのドゴール大統領やアメリカのJ.F.ケネディ大統領が着ていたシャツがCharvetのシャツだと分かった時であろうか。そのシャツに宿った歴史的重みに、私は心を動かされた。
Charvetは世界で初めて注文シャツの専門店として1838年の創業以来、「Executiveのための品の良い趣味」を提案し続けるパリの老舗である。150年以上に渡って、そのハイ・クォリテイから先の両大統領をはじめ、イギリス王室やハリウッドスターといった世界の要人や著名人が「Charvet」の顧客として名を連ねている。シャルベも今ではトータルにアイテムを展開しているが、それら全てにシャツ創造のノウハウとセンスが活かされ、継続的高品質の職人気質が息づいている。


私が愛するCharvetのシャツの中でも、特にクレリックシャツが好きである。特に、ブルー・ストライプのこの写真のクレリックが、長年私のビジネス現場での活力となっている。このブルー・ストライプのクレリックは、もう3代目になる。初めて購入したのは、フランスへ旅した大学時代(今から20年以上前になる)に、パリの本店だった。ホントはオーダーしたかったのだが、時間的ゆとりもなく、プレタポルテで我慢した。しかし、初めてこの憧れのシャツに手を通した時、何とも言えない高揚感に襲われたことが昨日のように思い出される。

このシャツの魅力は、20年以上を経た今でも色褪せない。クレリックのダブルカフスなので、カフスリンクでも遊べるし、ネクタイの多様なデザインでも楽しめる。この写真では、ネイビーのHERMESの晴れ男タイ(大剣に太陽マーク、小剣にちっちゃな男性が喜んでるデザイン)と、ネイビーのカフスリンクを合わせている。しかし、重要な会議やプレゼンの時には、深紅のパワータイを付けて気持を高ぶらせたりもする。

私はこのホワイトの襟にブルーストライプのシャツを、今後も着続け、愛し続けるだろう。