Wednesday, August 19, 2009

Twitter的思考の断片

8月5日からTwitterで私は呟き始めた。
その呟きは、その時々に私が頭の中に思い浮かべたこと、ビジネス現場で感じたことなどを、140字という限定された中で、書き綴っている。
ある人はこのサービスを、備忘録として使ってるかもしれないし、ある人は短文blogとして、ある人はメモとして、では私は。
私はTwitterの中で自身の思考の断片を撒き散らし、それを発想や閃きの源泉としたり、企画のエッセンスとしたり、纏まった文章表現するときのヒントなどにできれば良いかなって思っている。

ではここで、8月5日から今日までの私の呟きを覗いてみよう。

8月5日(水曜日)
11:43 クライアントとのMeeting途中。

8月6日(木曜日)
11:34 Meeting後、深澤直人「デザインの輪郭」を読み返し中。
12:17 今日は海外視線の日本デザイン考というテーマで、Blogを書くかな。
12:55 Today's Lunchは神戸・三宮の洋食屋「もん」で。
14:58 う~ん、最近雑誌「広告」はオモロイ。
16:40 携帯から初つぶやき。Cafeで一息。GREEにAccess。

8月14日(金曜日)
12:56 デザイン・リサーチ・メソッド10(日経BP社)をパラパラっと捲って眺めていた。
デザイン・リサーチというフレーズさえ日本では馴染みがない。西欧のIDEO、AMO/OMAなどのクリエイティブ先端企業が、既にこの手法で多様な建築、プロダクト、サービスを創造している現実に愕然。

8月15日(土曜日)
12:15 今日は終日姪っ子と遊びまくり。
12:26 姪っ子、今私の膝の上でご機嫌。
19:13 今年は父親の初盆。今から、精霊流しへと出かけます。
21:20 最近mixiから遠く離れ、GREEやMySpace率高し。
21:43 やはりダビドフは美味い。
21:52 世界陸上!!また寝不足が続くのかぁ。。。
21:56 PLUTOが終わり、Billy Batが始まる。浦沢直樹、今度は下山事件を描くのか。この漫画、なかなか期待できそうなImage。
23:15 ウサイン・ボルトは何気なく、華麗にトラックを走り抜ける姿が良いなぁ。
23:25 Audioartsの「Compactlogy」のメローなサウンドは最近のお気に入り。
23:44 中井正一・著「美学入門」を読み返してみたのだが、やはりこの書にはいつ読んでも新しい発見があるなぁ。

8月16日(日曜日)
00:00 つぶやきって、思考の断片を纏めていくには良いかも。
07:59 今日はBreakfast食べながら、知り合いとMeeting。今から出かけま~す。
13:42 今日の話し合いは、Brandingについて。やっぱ、Name、Symbol、Color、Pattern、Font、Images、Shape、Soundなどが、Brand Communication最大化の戦略的要素になっていることを再認識。
15:36 タイガース今日はジャイアンツに勝ってるけど、ホンマ今年の阪神はあかん(-.-#)
20:35 松浦寿輝・著「方法叙説」は、美しいテクストに溢れている。松浦氏自身の、批評、小説、詩の創造の源泉を垣間見れる。
22:14 またまた今夜も世界陸上で寝不足だぁ(-_ゞゴシゴシ
22:31 明日はコムデギャルソンのフード付きジャケット纏って出かけるかな。
23:28 One of my favorite phrase is "...making its nature manifesto to the very senses as well as to the intellect."
23:43 あのレス・ポール氏が他界した。R.I.P.
23:56 世界陸上男子100メートル決勝見るまではDon't Sleepだぁ。

8月17日(月曜日)
04:59 人類は今、また新たな一歩を刻んだ。ウサイン・ボルトが世界陸上100mで世界新9秒58を達成。まさにMarvelous&Wonderful!
14:00 世界陸上朝方まで見てて、めちゃ(~0~)ネムイ。でも今からMeeting(T_T)
22:06 ワグナーは沈滞した精神を振るわせる。マイスタジンガーはその中でも私の精神を高揚させるサウンドだなぁ。
22:55 今日とある人と話してて、スーザン・ソンタグが「反解釈」の中で記した「キャンプ」の概念を想起させた。
23:24 あっ、また今から世界陸上観戦の寝不足の夜が始まる。。。。

8月18日(火曜日)
08:33 早朝Meeting@Cafe、朝早い打ち合わせは頭がよく回転する。
09:04 本日の再読→ロラン・バルト「モードの体系」:ア・ラ・モードかデモーデが存在するだけ。今の時代「新しく生まれ落ちたモノ」(ア・ラ・モード)が求められてるんだろうな。
09:35 最近Photoを撮ることが多くなった。何故だろう、アッ、姪っ子が昨年誕生したからかぁ。
15:52 金大中元韓国大統領が他界したのかぁ。。。彼の名を聞くと、やはりあの日本で起こった「事件」が頭をよぎる。R.I.P.
17:05 久々に書店に立ち寄り、吉本隆明&坂本龍一のダイアローグ「音楽機械論」が文庫化されてたので購入。最近書籍は、殆どNetで購入してたことに気付く。
23:03 また今夜も世陸な夜がやってくるぅ~
23:11 今まで、私はアート、服、シューズ、時計、書籍など多様なモノを、自身の美学によって蒐集してきた。ベンヤミンの「パッサージュ論」には蒐集家に関する一節がある。「真の蒐集家にとって、その時代、地域、産業や、それの元の所有者に関するあらゆる知識を集成した百科全書となるのである」。

8月19日(水曜日)
09:00 Newsweek日本版最新号の「いま読むべき本。その理由。」という特集が面白い。複雑な世界を読み解くための50冊がリスティング。宗教、物理、外交、小説、自伝、生物学、情報社会、政治等々。実に多岐に渡る構成。
09:03 その50冊でまず印象に残るのが、村上春樹の「アンダーグラウンド」がピックアップされてること。フィクションではなく、ノンフィクションをチョイスするとこがアメリカっぽい。
09:08 私が過去に読んだ本も、この50冊に数多くリストアップされている。未だに私の中でインパクトがあったのが、あの「ブレードランナー」の原作、フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るのか」。
09:10 そして、あの9.11のテロを予見したとも言われてる、ドン・デリーロの「アンダーワールド」だろう。フィクションの醍醐味がそこにはある。

こうして14日間の呟きを眺めると、ゴミ箱に捨て去りたい呟きもあるなぁ。でも、スポーツ、ブランド戦略、書籍、音楽、クリエイティブなど多彩な呟きがあることに、面白さを感じる。
ゴミ箱に捨て去りたい呟きと表現して思い出したことがある。浅田彰が21世紀初頭に著した「20世紀文化の臨界」という書の序文:ゴミの分別で次のように述べている。
「『ごみ箱』poubelleと『刊行』publicationをかけてpoubellicationという言葉をつくったのはジャック・ラカンだった。論文や書物を刊行するのはごみを出すようなものだというわけである。そのせいか、ラカンが生前に自分で刊行した書物はわずかしかなく、『書かれたもの』という意味のタイトルを持つ主著『エクリ』もほとんどすべて講演の集積である。他方、彼のセミネールの記録は死後も刊行が続き、いつになるともわからぬ完結の暁には全26巻に及ぶだろう。ラカンはそれもまた『ごみ箱』だと言うかもしれない。しかし、それは、精神分析のみならず、『現代思想』の主要なアイディアのほとんどが惜し気もなく叩き込まれた、壮麗な『ごみ箱』の群れなのである。」と。

私にとってのTwitterも、ラカン的壮麗な「ごみ箱」となれば本望である。

Twitterに興味を持たれた方は、http://twitter.com/へアクセスし、登録して呟き出してください。

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