Monday, January 26, 2009

今こそ未来予想図=シナリオを描く瞬間

世界は未だ混沌とした中にある。
この状況からの脱却には、どう短く見ても2~3年のスパンを必要とするだろう。
こんな時こそ、私が以前このblogでも述べた不確実時代のシナリオ・プランニングの重要性を再確認するべきであろう。シナリオ構築の手法については、先のblog記事を読んでいただければ分かると思うので、本日は割愛しますね。

このシナリオ構築に関しては、危機の後の自分達のあるべき姿を描き、その姿に向かって今から準備するために有効である。欧米社会では着々と、優秀な組織では昨年前半ぐらいから、構築準備に取りかかっている。
日本ではなかなかこういう手法を取り入れている組織が見えてこないのだが、あのHONDAがシナリオ思考に近い形である映像をWeb上に公開している。


題して、“Mobility 2088”。タイトルからも分かるように、なんと80年後の世界を語るというモノ。ヴィデオの最初では、皆8年後の世界を語ると思っていて、80年後って聞いて驚きから始まる。
そのヴィデオ映像には、世界の各ポジションで働くホンダの社員&有識者などが、各々の視点で未来を語る。
「人工衛星を使った発電システムがエネルギー不足を解消」「自動車を所有すること事態がなくなる」などなどが、7分ちょっとのヴィデオで提起される。そこには、答えは存在せず、未来へ向けての多様なヒントが散りばめられている。そこを注視して、見て貰いたい。そうすると、シナリオ=未来予想図ってのは、結構柔軟に思考できることが明確になると思いますよ。

このヴィデオ映像は、“Dream The Impossible”のメッセージで終わるのだが、これはHONDA創業者の本田宗一郎氏の思想:「未来のことを考えないと、未来へ向けての物作りはできない」を色濃く反映している。この思考がないと、今回のような試みはできないであろう。

いずれにしても、シナリオ思考は今後、政治、経済、文化、などの様々なシーンで必要となってくるであろう。日常の中でも、個々人が未来を想定した考えを磨き、組織へと反映して行けば、その組織は活性化されるであろう。

早く目覚めよ、日本企業!!

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