Wednesday, December 31, 2008

Generationにまつわる1年の終わり

2008年の終わりに、何を書き残そうかと思案してみた。
このblogを始めて2年3ヶ月が経ったが、今日まで2回の大晦日を超えてきているので、今までの大晦日に何を書いてきたかをまずは見てみた。

2006年は、「不定型な思考」を基点としたこのblogに対する向き合い方を語っている。
2007年は、Time Magazineの“Person of the Year”に端を発した「小さな英雄待望論」について語っている。

こうして振り返ってみると、その年の締めとして新たに訪れる年への思いを込めたテクスト構成になっているイメージである。
では、今年はどんなお題で2008年の締めとすべきか。
そう考えると、私のプライベートで起こった事象をテーマとして、2009年へのブリッジとしてみたい。

私にとっての2008年は、長期間に渡って病気治療を行っていた我が父が今年7月に他界し、10月には私の姪・花音ちゃんが誕生した。まさに、2008年は私にとって大変激動の年であったといえよう。
2008年の終わりの日に、亡父へ向けた追悼私記を読んでいると、そこには死者に対する愛惜や、敬虔な気分という意味を超克した亡父のLate Styleに対するリスペクトが表現されている。反対に、私の姪に対してのテクストでは、当然希望に溢れた文面になっている。
ここから考えられるのは、「Generationの交差」ではないだろうか。私自身でもこのGenerationの交錯、交通、交代を身を以て体験した。

この“Generation”というワードには、発生や生成と関わりの深い語根“gen”をギリシャ語より受け継いでいる。この単語には極めて多様な意味合いが含まれていて、世代、形成、出産、生殖、発生、生成などがあり、2009年にブリッジするには一番適切な言葉ではないだろうか。私自身が世代交代を体感したように、世界も日本も類似した現象を体験しつつある。“Generation”という問題群は、その語根・genを持つ関連語、Eugenics(優生学)、Gene(遺伝子)、Genealogy(家系、血統)、Genesis(起源)、などとも結びついてくる21世紀のアクチュアルな課題でもある。

この“Generation”の持つ課題を踏まえ、2009年は再び新たな発生・生成が行われることを願いつつ、この辺りで今年最後のblogを終わろう。


今年も1年、公私にわたって御世話になりました。
それでは、皆さん良いお年を!!

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